水筒に使われている素材のメリットデメリットを紹介。ステンレス、プラスチックなど

             
  • 2022.06.19 / 更新:2024.01.13
  • 水筒
水筒に使われている素材のメリットデメリットを紹介。ステンレス、プラスチックなど

水筒を作る素材にはステンレス、プラスチックを初め様々なものがあります。それぞれに特徴も異なりますので、水筒を購入する際にはこの素材はどういった特徴があるのか、またこの素材の水筒を選んでも良いのか迷うこともあるのではないでしょうか?
ここでは素材とそれぞれの特徴を見ていきますので、選ぶ際の参考にしていただけたらと思います。

多くの製品がある「ステンレス」

ステンレスの水筒
出展:Roomie

ステンレスは鉄にクロムやニッケルを混ぜて作られた合金です。耐食性を向上させるために作られており、サビに強い金属であるので清潔に保ちやすい特徴があり、さらに耐熱性に優れ、暑い日でもボトル内部温度をキープしやすいために保冷保温効力が高いです。飲み物を入れる水筒の素材としてかなり適したものになっています。
ただ金属であるため、落としたりするとへこみなど傷がつきやすくもあります。また、ここでは後述する魔法瓶と分けていますが、ステンレスボトルとは魔法瓶と同じ製品をさすこともあります。

メリット:錆びに強く、耐熱性も高いので水温もキープしやすい
デメリット:落下の衝撃により、へこみ・傷が付きやすい

ステンレスはクロムの含有量により質に違いが出てきます。

sus304

高品質なステンレスを使用しているとしてSUS304と説明書などに記載されていることがあります。ステンレスは鉄にクロムを混ぜてさびにくくしたものなのですが、このクロムの含有量により、いくつかの種類に分かれ、特徴が異なってきます。中でもSUS304は耐熱性、耐食性、耐久力において他のステンレスよりも高い数値を示し、高品質なステンレスと言われています。

軽量でコスパの良い「プラスチック」

プラスチックは水筒以外にも入れ物では多くのアイテムで使われるポピュラーな素材。軽量なため持ち運びやすく、柔らかいので落下させても割れることなく傷も付きにくい特徴がありますが、ステンレス・魔法瓶に比べて保温保冷は劣ります。また耐熱性が低く、熱により変形を起こしやすくなっています。しかし、価格も安い製品が多い素材ですので、コスパの良い水筒も多く人気の素材の一つとなっています。

メリット:軽量で落下などの衝撃に強い
デメリット:熱に弱く、保冷保温機能がステンレスより劣る

プラスチック素材にも種類がありますが、中でもトライタンは質も良く水筒に使われることも多くなっています。

トライタン

イーストマン・ケミカル・カンパニーという化学製造企業が開発した「コポリエステル樹脂」のことを指します。一般的な合成樹脂のプラスチックに比べて、ビスフェノールAが使われていない安全性・ガラスのような美しさ・高い耐久性など、とても多くのメリットのあるので、水筒の他にも多くのプラスチック製品に使われるようになりました。

おしゃれな製品が多い「ガラス」

ガラスの水筒

ガラスは食品の匂いが付着しない、硬く表面に傷が付きにくい、密閉性が高い、透明で中の状態を確認できるなど多くのメリットがありますが、なにより大きなデメリットとして落下の際に割れてしまう恐れがあります。なので、手に持って持ち上げ、机に置くなど常に落下の危険のある水筒では、ステンレス・プラスチックに比べてそこまで高い人気はないようです。
ただ中身の見えるクリアタイプはプラスチックなどにも多いですが、ガラスで作られたものにはデザイン性の高いおしゃれなものが多い印象です。デザインで選びたい場合こちらのアイテムを考えてみるのも良いかも知れません。

メリット:食品の匂いが付着しない、経年劣化しない、透明で内部の状態がわかる、おしゃれなど。
デメリット:とにかく落下の衝撃で割れやすい、水筒には向いていない

アウトドアなら「チタン」

チタンの水筒

チタンは鉄銅アルミなどの他の金属に比べ優れた耐食性・耐熱性を持ち、また、強度の高い特徴があります。もちろん水筒には適しており、特に熱の近くでも使える耐熱性、水に濡れても錆びない、ハードにも使えるアウトドア用水筒に使われることが多いようです。
しかし優れた金属であるため価格が高くなる傾向があり、なので純正ではなく合金で作られ価格を抑えているものもあります。

メリット:耐食性が高く、他の金属に比べても強度が高い。金属アレルギーなども起こしにくい
デメリット:剛性が低く変形しやすい、高価格など

アルカリや酸性に弱い「アルミ」

アルミの水筒

アルミは一円硬貨に使われているように、とても軽量なことで知られており、また耐食性にも優れた金属で、水筒でも多く使われています。
デメリットとしては酸性にもアルカリ性にも弱いことが上げられます。なのでスポーツドリンクなどの酸性の飲料では、アルミが溶けて人体に悪い影響があると言われていますが、内部はコーティングされているため溶けだすことは無く、仮に溶けだしても飲料では影響があるほど溶け出さないとの意見もあります。
製品の価格も安い点などのメリットもありますが、ステンレスやプラスチックに比べて落下や熱により変形してしまうといったこともデメリットです。

メリット:軽量・耐食性に強い
デメリット:柔らかく変形しやすい・酸性やアルカリ性に弱い

関連記事:アルミ水筒のおすすめや入れてはいけない物など

殺菌効果に期待できる「銅」

水を浄化する効果があるとも言われている銅ですが、日本銅センターによれば銅が水に触れると銅イオンが発生し、細菌類を死滅させる性質があるのは本当のようですので、銅製の水筒には殺菌効果が期待できます。
良い効果もありますが、銅は現在高価で製品も高く、また多量に摂取すると中毒を起こすため、内部に傷がついていて長時間酸性の飲料を入れていたりすると大変危険となります。

メリット:耐食性に優れ、殺菌効果も期待できる
デメリット:熱伝導に優れるため保冷効果は薄く、中毒が怖い

関連記事:銅水筒の効果や危険性

最古の歴史を持つ「竹」

水を入れる容器として、ひょうたんと並び日本では最も古い歴史を持つ竹製水筒。保冷保温や軽量性には優れませんが、竹の形状を活かし、持ちやすさで使われてきたものだと思われます。現代では森林や環境破壊の問題から、成長の早い特徴を持つ竹が注目され、竹製アイテムも増えています。ただ水筒に適した特徴がある訳では無いためか数は少ないです。

メリット:軽量・環境にやさしい
デメリット:保冷保温機能がない

かわいらしい形状の「ひょうたん」

ひょうたんの水筒
出展:amazon.co.jp

ウリ科の植物のひょうたん。独特な形状がかわいらしく、多くの人が知っている植物だと思います。内部には果実が実っていますが、それを食べることはなく、水筒、近年では緑のカーテン作りで人気の高い植物となっています。
ひょうたん水筒は時代劇などで見かけることがあるように、飲料を持ち運ぶ原型となっている容器として使われてきた歴史があり、現代でも製品はリリースされていますが、持ちやすい機能性以外にあまり特徴がなく数は少ないですね。

メリット:形状から落としにくい
デメリット:保冷保温機能がない

保温保冷に優れた「魔法瓶」

サーモス魔法瓶
出展:サーモス

魔法瓶はステンレスやガラスを使った構造で素材ではないですが、ここでは一種としています。内ビンと外ビンの2層構造を持ち、間を真空状態にすることで内部の温度をキープすることに長けた容器。保冷保温に優れていますので、当然水筒に適していますね。他にも魔法瓶を使った製品は多く、象印・サーモスなどが代表するメーカーで、ポット・ジャー・タンブラーなどがあります。
やはり保冷保温機能は水筒では一番重要となり、それに優れた魔法瓶構造のステンレス水筒はどの素材よりも人気が高いです。

シリコン

シリコンボトル

シリコンボトルとはシリコンゴムを使ったボトルのことです。シリコンゴムはパッキンやフィギュア、人工臓器など、さまざまなものを作っているように多様性があります。
ボトルとして使われた場合、一番のメリットは柔らかい素材のため、伸びちじみさせることが出来る製品もあり、空になったボトルを小さくして持ち運ぶことができます。ただ、保冷保温効力はほぼないので夏場などは持ち歩いて使いにくいといった所があります。

メリット:小さくして持ち運びに便利、軽量
デメリット:ボトルにしては耐熱性・耐火性に弱く、温度をキープしにくい。

ビニール

ハイドレーションボトル

ポリ塩化ビニルやポリウレタンなどの柔らかいフィルム素材を用いた水筒もあります。こういったタイプの水筒は、チューブを取り付けてその先から中の飲料を飲むようなハイドレーションボトルなどに良くつかわれています
ビニール状の素材には種類も多く、ナイロンポリウレタン・熱可塑性ポリウレタン・シリコン素材とポリプロピレン・サーモプラスティックポリウレタンなど、さまざまなものがありますが、どれも軽く柔らかくアウトドアやスポーツ時に使うのに最適な素材のボトルとなっています。

メリット:軽く柔らかく、丸めることができる
デメリット:耐熱性・耐火性に弱く、安定感がない

まとめ

以上です。水筒を作る素材を見てきましたがいかがでしたでしょうか。さまざまな素材のものがありますが、機能性に優れたステンレス、コスパの良いプラスチックが現代では人気があるようで、その中で一つを選ぶとなると、やはりステンレス魔法瓶構造のボトルがおすすめです。
何より保冷保温機能に優れていますので、長い時間使うことのある水筒では清潔においしく飲料を飲めることが大事ですね。
機能性とデザインと自分の生活にマッチしたお気に入りの素材を見つけていただければと思います。

水筒カテゴリの最新記事