自分の好きな飲み物を持ち歩くためや、ペットボトルや缶のジュースを買うよりも経済的といった理由など、会社のオフィスに水筒を持参して使う方も多いと思われます。これから使おうと思っている方も、買い替えようと思っている方も、多くの特長がある水筒の中から最適なオフィスに向いたものを見つけるのもなかなかむずかしいのではないでしょうか?
自分もいくつかの水筒を持参しましたが、向いているものと向いていないものがある気もしていますので、いくつかのオフィス向きの特長などを見ていき、実際にオフィスで使うのに良い水筒を紹介したいと思います。
オフィスに水筒を持っていくことのメリット
水筒は満タンに飲料を入れていると重たいですし、また、飲料を入れる作業や、持って帰ってくれば洗うといった手間もあり、水筒をオフィスに持っていくことのメリットよりもデメリットの方が目立つかもしれません。職場に到着した時に自販機を使うか、オフィス近くのコンビニなどを使って飲料を買ってしまえば確かに楽ではあります。しかし、そういったデメリットよりも、水筒を持参することでのメリットも多くあります。
節約
職場に持っていくメリットの中でも一番はやはり節約面です。ペットボトルを一つ買えば110円~150円の出費になり、容量も500や600mlなのでこれ一つで一日中はもたないことも多いと思います。500mlの水筒を一つ持参するだけでも大分違ってくるのではないでしょうか。
水筒を持参すると、水の場合は約57~110円、お茶の場合は約92~143円の節約効果があります。1ヶ月間水筒の持参を継続すると、通勤日を20日とした場合、水であれば最大2200円、お茶であれば最大2860円の節約が可能です。
「水筒」の節約効果は?1ヶ月使うとどのくらい節約できるか試算してみた
持っていく飲料にもよりますが、実験したサイトによれば一か月で2000円といったデータもあり、一年続ければかなりの額を浮かせることになります。
健康
水・お茶以外のペットボトルのジュースや缶コーヒーなどには大量の砂糖が含まれています。良く言われていることですが、砂糖は血糖値を急上昇させて血管や内臓にダメージを与えてしまいます。自分の場合は大量の砂糖で急上昇した血糖値を下げるために、インシュリンが大量に放出されすぎて、低血糖となり脳に糖分が行かずにだるく、パフォーマンスがものすごく落ちるといったことになりました。
そのために水を飲むことが多くなり、水なら大量に購入しているものを水筒に入れて持って職場にいくようにになりましたが、当然600mlの水ペットボトルを購入するよりも経済的ですし、仕事のパフォーマンスのためにもジュースは飲まずに水筒の水で過ごしてみるのも良いのではないかと思います。
他にもデザインの良いボトルを持っていればおしゃれに見えますし、また、ペットボトル削減などなどで、水筒を持っていることが環境を考えられる人間として見られることもあると思います。面倒くさいといったことに目をつぶることができれば、水筒を持ち運ぶメリットは多いと思います。
そしてそんなメリットの多い水筒をオフィスに持ち運ぶにはどういったものが良いのかも見ていきたいと思います。
オフィス向き水筒の選び方
オフィスで使うのに向いた水筒にはいくつか特徴があると思いますので、その内の4つをあげてみたいと思います。
シンプルなデザイン
ビジネスの現場にあまり派手なものは似合いませんよね。水筒はデザインに派手なものは少ないですが、職場で浮かない馴染みやすいシンプルなデザインのものが良いでしょう。
音がならない
オフィスではデスクに置いて使うことになると思いますが、その際に音が立たない水筒が良いかと思います。職場には自分以外の多くの方もいられることが多いので、飲むたびに机に置き、大きな音を立てていては近くの人がうるさく感じられていることもあるかもしれません。
スポーツボトルやお子様向けの水筒には底カバーが付いたものも多いです。本来の役割として落下にて損傷しないためのものですが、樹脂製なので水筒を置く際の音を少し小さくしてくれます。スポーツタイプではなく一般的な水筒の中にも音を気にする人向きのボトルもありますので、なるべく樹脂底の水筒を選びたいです。
また、滑りにくくもなるので机からの落下防止にも良い機能かもしれません。
持ち運びを考えて軽量スリム
オフィスに向かうのに電車を利用する方は多いと思いますが、そういった方の多くは水筒をバッグに入れて持ち運ぶことになると思われます。どんなバッグかにもよりますが、書類などを入れているバッグの少ないスペースに、それでもゆったりと入れることができると便利ですよね。軽量スリムな水筒ならば、どんなバッグに入れるにしても持ち運びやすいです。
洗いやすい
少しでも自分の時間を作るのに洗いやすいものがおすすめです。朝も早く家を出て、帰ってくるのは夜遅く、といった人には水筒を毎日使い帰ってきてから洗うことは、とても面倒くさい作業になると思われます。
そうでなくても帰ってきて少しでも時間がほしいのは、会社勤めをしている人にとっては当たり前のことですので、食洗機対応、シームレスせん仕様といった洗いやすくなる特長のある水筒を選ぶのが良いでしょう。
ステンレスとプラスチックどちらがいいか?
水筒内の飲料温度を長くキープしたい場合は、ステンレス真空2重構造のものを選ぶのが一番です。2重壁の間を真空状態にして、内部の温度を外に逃げないようにしている構造をした水筒で、ステンレス水筒のほとんどはこちらの2重構造を採用されています。
保冷保温効力を重視したい方はこちらのステンレス真空2重構造のものを選ぶのが良いのですが、保冷保温効力のないプラスチックなどと比べると重量があります。バッグに入れて持ち運ぶ場合はやはり軽量タイプの方が楽なので、オフィスまでの待ち運びを重視したい場合は軽量素材のものを選ぶのも良いでしょう。ただ、やはりオフィスで長い時間使うことを考えると、温度をキープしておいしく飲めるステンレス製の方がおすすめではあります。
以上がオフィス向けに最適な水筒の条件になります。上記の特徴をすべて兼ね備えた水筒は少ないですが、まずは特にオフィス向けなおすすめなものを紹介していきたいと思います。
特におすすめなオフィス向きの水筒3選
シーン別に適したボトルを見る前に、まずはここでは特におすすめな3つを紹介しています。
タイガー魔法瓶(TIGER)のマグボトル「MCY」
タイガーのマグボトル「MCY」はビジネスのひといきに、というコンセプトのもと開発されたオフィスにふさわしい水筒シリーズです。良い所が多いのですが、まずはこちらは夢重カボトル軽いです。0.35Lサイズでは約170g、0.5Lサイズは約210g、0.6Lサイズは約230gと、どの容量も軽量さがあり、サイズもコンパクトなので通勤用バッグに収まりやすい特徴があります。また、底が樹脂になっているので、デスクの上でも滑らず音も静か。
タイガー独自のスーパークリーンPlus加工で撥水性も高く、本体丸洗いも可能なのですが、本体には飲み口ユニット付きで少しパーツが多いです。
デザイン:〇
音がならない:〇
軽量スリム:〇
洗いやすさ:△
容量:350ml / 500ml / 600ml
象印マホービンのステンレスマグ「SM」
象印にはシームレスせんの水筒は多いのですが、代表的と言えばこちらの「SM」シリーズになるのかと思います。パッキンのないシームレス栓はパーツの少なさが特徴で、スリムなので内部の洗いにくさはあると思いますが、蓋とボディの二つしかないので、管理も洗いやすさも優れたボトルとなっているのではないでしょうか。
軽量スリムな仕様ですし、また、カラーや容量のバリエーションがとにかく豊富。自分のスタイルにマッチしたものが必ず見つかるのではないかと思います。
デザイン:〇
音がならない:-
軽量スリム:〇
洗いやすさ:〇
容量:250ml / 350ml / 360ml / 480ml / 600ml / 720ml
サーモスの真空断熱ケータイマグ「JOQ」
シームレスは象印だけでなく、サーモスからもリリースされています。しかもこちらはシームレスせんでパッキンのない少ないパーツの上、食洗機にも対応しています。パーツが少ないのは洗う手間も少なく楽なのですが、スリムのボトルのために内部を洗いにくくなっていますので、食洗機で内部を洗えるのはメリットだと思います。
軽量スリムですし、サーモスらしい保冷保温効力も高くとても良い水筒です。しかし、蓋に付いているスクリューが取り外せる仕様となっており洗浄においては優秀なのですが、あまり頑丈ではないといった口コミがあります。
デザイン:〇
音がならない:-
軽量スリム:〇
洗いやすさ:〇
容量:350ml / 480ml / 600ml
関連:サーモスのパッキン一体型シームレスせん水筒「JOQ」をレビュー
上記の3つは人気もあり、オフィスだけではなくあらゆる場面で満足して使える水筒だと思いますが、オフィスで使うといってもさまざまなシーンもあると思いますので、その場面にマッチしていると思われるものをオフィスシーンに分けて紹介いたいと思います。
忙しく素早く飲む必要がある場合
蓋を開けてすぐに飲みたい場合は、ワンタッチがおすすめです。オフィスでは締め切りに迫られるような仕事もあり、そういった場合にはゆったりと飲んでる場合ではないですよね。片手で開けてすぐに口に運ぶことができるワンタッチは、そうした場面にマッチしているのではないでしょうか。
ただ、ワンタッチの特長として、飲み口ユニットが複雑となり、手洗いですと洗いにくさがあるといったデメリットもあります。
タイガー魔法瓶(TIGER)のサハラマグ「MCX」
タイガーの「MCX」シリーズもビジネスシーンにふさわしいスマートボトルになっています。エボニー・クリアステンレスといった5つのアースカラーを採用し、落ち着いたトーンになっているので、どれを選んでも職場に馴染みやすく、タイガー独自のスピニング加工により軽量化した「夢重力」ボトルと良い面が多い水筒です。
さらに静かに置けるサイレント設計、自動ロック付きの片手でオープンできるワンプッシュタイプと揃っていますが、ワンタッチ式は作りが複雑になっているので、ユニットにパッキンが二つありパーツが多いシンプルではない面があります。
ただ、スーパークリーンPlus加工で撥水性も高いので、汚れも付きにくく、丸洗いも可能といった面では洗浄も楽になっています。
デザイン:〇
音がならない:〇
軽量スリム:〇
洗いやすさ:△
容量:350ml / 500ml / 600ml
ティファール(T-fal)のマグボトル ワンプッシュタイプ Ag+抗菌仕様 K23462
ティファールの抗菌タイプ・ワンプッシュマグボトル。細菌の繁殖を抑えるAg+(銀イオン)を練りこんだ抗菌素材「マイクロバン®」を使用し、飲み口を清潔に保つことが特徴の水筒です。飲み口は雑菌が湧きますので、それを抑えて清潔に使えるのは良いですし、他にも片手で使えるワンタッチ仕様は素早く使いやすいですし、底にはクッション性のある滑り止めシリコーンストッパー付き、滑らず音の防止でオフィスでも使いやすいと思います。
ただ少し350mlで270gと平均的な重さで、軽量とはいえません。また、飲み口ユニットは作りが複雑で洗いにくさがあるかもしれません。
デザイン:〇
音がならない:〇
軽量スリム:△
洗いやすさ:△
容量:350ml / 430ml
オフィス内を持ち歩くことが多い場合
持ち歩くことを重視したい場合には、ハンドル付きが持ちやすいです。ずっと自分のデスクに置いておくだけではなく、営業をしている方などは移動が多いですし、社内を移動することが多く、持ちやすさを重視したい方も多いのではないでしょうか。
ハンドルがなくてもボディがストレートではない特徴な形状なども、持ちやすくなる傾向がありますが、デメリットとしては見た目のシンプルさにかけることもあります。
ピーコック魔法瓶工業(The-peacock) ステンレスボトル「AKZ-48」
幅広い層に向けて開発されたというピーコックのステンレスボトル「AKZ」。カラーバリエーションがいくつかあり、どれもマットくすみカラーで落ち着いた雰囲気がオフィス向き。また、ハンドルがあるので持ちやすくはありますが、指1本か2本を入れられる程度度のフィンガーループ。掴めませんがサッと指にかけて持ち運べる手軽さはあります。保冷保温力などもボトルメーカーらしい高さもあるようです。
デザイン:〇
音がならない:△
軽量スリム:〇
洗いやすさ:△
容量:350ml / 480ml / 600ml
タイガーのステンレスボトル「MCZ」
取っ手が特徴的なタイガー「MCZ」は、あらゆるシーンで使いやすいサステナブルなボトルになっています。キャップ上部にあるハンドルは持ち運びやすく、アウトドア向けの水筒に多いですが、オフィスでも持ち歩きたい場合には便利に使えます。ちなみにアクティブに使うことを考えられ、SIAA(抗菌製品技術協議会)認証の抗菌加工せんで、雑菌の繁殖を抑えてくれます。
底がエラストマー仕様で滑りにくく音は抑えられ、飲み口はストレーナーつきせんなので、氷を入れても飲みやすい仕様。ただこちらも飲み口ユニットのおかげでパッキンが二つあります。
デザイン:〇
音がならない:〇
軽量スリム:△
洗いやすさ:△
容量:400ml / 600ml / 800ml
ゆったりと飲料を楽しみたい
休憩や食事の際に使うための水筒としては、飲みやすさを重視するのが良いのではないでしょうか。タンブラー型の水筒はタンブラーの飲みやすさが特徴となっていて飲みやすいです。ただ、そのため少し太めの設計となり、スリムではなくなっています。
ピーコックの取っ手付きマグボトル「AKS」
ピーコックのタンブラー型水筒「AKS」。広口でなめらかな飲み心地のタンブラーの良さを持ちながら携帯できる特徴のあるボトルです。AKSも広口で飲み心地が良いようで、くつろぎながらゆっくりと飲み物を楽しんで飲むことで良さが増す水筒だと思います。広口の作りは手を内部に入れて洗うことができる洗いやすさにもつながりますが、そのためにボディは少し太くなるために、スリムさがなくなっています。
蓋にハンドルがついているので持ち運びしやすさもあり、底カバー付きでボトルを置く音も抑制してくれるメリットも多いです。
デザイン:〇
音がならない:〇
軽量スリム:△
洗いやすさ:〇
容量:300ml / 400ml / 500ml
サーモスのケータイタンブラー
こちらもサーモスのタンブラー型の水筒になります。広口、厚みのある飲み口で快適な飲み心地のあるタンブラー型らしい水筒です。360mlのバリエーションならばスポンジを入れて底まで洗うことも可能ですし、湾曲した形状は持ちやすさもあります。
デザイン的にもおしゃれでありながら、オフィスで使用するのに差し支えがあるタイプでもないのですが、軽量スリムではなく、また音防止もありません。
ただ、とても使いやすく、他の水筒にはない飲みやすさがあり、ストレーナーが付いていないですが、オフィスでも飲料を楽しみたい人にとっては必ず気に入る水筒になると思います。
デザイン:〇
音がならない:-
軽量スリム:△
洗いやすさ:〇
容量:360ml / 480ml
関連:サーモスのケータイタンブラー(JOE-361)を使って見た感想。漏れや洗いやすさは?
オフィスに水筒を持ち運ぶ際に気を付けたい点
オフィスに向かうバッグの中には大事な資料などが入っている日もあるのではないかと思います。そういったものと一緒にバッグの中に水筒を入れる場合、特に気を付けなくてはならないのが漏れになります。水筒から飲料が漏れて大事な資料を濡れて使い物にならなくなってしまったり、また、大事なデータが入っているノートPCやタブレットなども、濡れてしまうと壊れる要因となってしまいますので同じく濡れることは避けたい所。
水筒が漏れる要因として多いのが、蓋の閉めが甘い。もう一つがパッキンの装着ミスになります。どちらも人為的な所になり気を付ければ防げますが、それでも朝の忙しい時に飲料を入れて蓋を閉めてといった作業は単純でもあまくなってしまうこともあると思います。
そういった場合を考えると、キャップを閉める回転が少なく済むものなら閉めが甘くて漏れるといったことを回避しやすくなりますし、パッキンのつけ忘れや装着ミスに関してはパッキンのないものやシームレスせんのものを選ぶことで回避できます。
こういった所も気を付けて選ぶと、自分にマッチした良い水筒を選べるのではないかと思いますが、忙しい中でも蓋の締めとパッキンの装着をしっかりと確認してバッグに入れることを習慣にしたい所ですね。
まとめ
オフィスに向いている水筒をさまざまな条件をあげて紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。やはりオフィスで使う以上、まわりに気を付けたいということもあり、ボトル底がエストラマー加工となり、滑りにくく音もなりにくい特徴があるものが特におすすめだと思います。
また、メーカーがオフィス向けとして開発した水筒は信頼性があります。タイガーにはそういった趣向で開発された水筒があり、「MCY」「MCX」シリーズがオフィス向けに開発されていますので、特に参考にしたいです。
以上です。オフィス内でも快適に水筒を使いたいですね。参考にしていただけたらと思います。