パッキンと栓が一体となったシームレス栓と言えば象印が有名です。パッキンがあると洗うパーツが一つ増え、取って洗ってはめてと当たり前の作業ですが、シームレス栓を経験してしまうと大変煩わしいのがパッキンです。パッキンのめんどくささから解放されて、とても快適に水筒を使うことができるシームレス栓ですが、このほどサーモスからもリリースされましたので、こちらをレビューしていきたいと思います。
基本情報
まずはJOQシリーズの基本的な仕様から見ていきたいと思います。
ブランド | Thermos(サーモス) |
品名 | JOQ-350 / JOQ-480 |
容量 | 350ml / 480ml |
重量 | 約2.0kg (350ml / 480ml) |
サイズ | 6.5×6.5×17.0(350ml) / 6.5×6.5×21.5(480ml) |
口径 | 約4cm (350ml / 480ml) |
URL | 真空断熱ケータイマグ/JOQ-480 |
350mlと480mlの2つの容量のバリエーションがあり、カラーもそれぞれホワイト・ラベンダー・ブラックの3種類があります。
使用上の主な注意点
- ドライアイス・炭酸飲料をいれない
- 止水部ようり上まで飲料をいれると漏れの原因になる
- お茶の葉・果肉などを含む飲み物を入れない
- 煮沸はしない
- バッグに入れる際は万が一を考えて横向きに置かない
- 冷凍庫には入れない
開封
JOQ-480 ブラックを購入したので詳しく見ていきたいと思います。
しっかりとした箱の中に、ビニールに包まれた本体、説明書。説明書も簡易的なものではなく、大きな字で使い方、お手入れ方法などなどが詳しく書かれています。また、本体蓋の上部に、丸洗いユニットのシールがかなりしっかりと貼られているのが気になりますが、こちらは綺麗に剥がせます。
JOQの大きな3つの良い特長
サーモスの水筒なので質が高く、良い所が多いのですが、こちらのJOQではシームレス、スクリューが取り外し可能といった特別な機能があります。
栓とパッキンが一つになったシームレス
特に大きな特徴なのが、パッキンと栓が一体となった構造のシームレスな所です。パッキンを管理する必要がないので、なくしてしまうこともありませんし、つけ忘れて飲料がバッグの中で漏れるといった心配もなく、取って洗って付けるといった手間もありません。なかなか使ってみないと実感が沸かないかもしれませんが、コメントなどではとても楽といったことが言われています。
スクリューが取れる
マグボトルタイプなので蓋に栓スクリューが付き、一般的なマグはこのスクリューをボトル内部に回して蓋を閉めたり開けたりします。栓があるためにしっかりと閉めることができるのですが、JOQではこの蓋に付いているこのスクリューを取り外すことができます。
蓋に栓スクリューがないタイプもありますが、このスクリューがとれる機能は他の水筒では見ることがないサーモス独自の機能だと思います。だいたいの水筒が蓋とスクリューの間が狭くなり、洗いにくくなるの所なのですが、スクリューをとれるのできれいに洗うメリットがあります。
食洗機対応
食洗機にいれて洗うことができます。通常の水筒では高圧の水流で外装が剥がれたり、高温によりパーツが変形するなどの原因となるため入れることができませんが、こちらのJOQでは食洗機で洗浄することができます。
以上のように、JOQでは洗浄に関して、他にはないほど洗いやすい特徴を持つ水筒になっていると思いますが、上記のことも含めて、ここからは各パーツなどを詳しく見ていきたいと思います。
実際に使って見た各部の感想
ここからは実際に使って見て、飲みやすさや持ちやすさ、見た目、洗いやすさなどを各パーツを見ながら詳しく見ていきたいと思います。
マットでスリムな見た目
思ったよりもマットなカラーリングでパウダーコーティングされたボディでした。スリムですし、蓋の部分が短くスタイリッシュなデザインですね。ただ蓋の後ろに熱い飲み物には気をつけてとエンボス加工で描かれている部分が、デザイン的には要らないのではないかと思えました。蓋をしっかりと締めると裏に来るので目立たないので、デザインを気にする人以外は気にならないかもしれません。
パウダーコーディングで滑らず持ちやすい
ボディ表面はパウダーコーティングを施していますが、スベスベした感じはなくザラザラな感触があり滑りにくくなっています。ボトルの形状はストレートな作りなのですが、500ml位の水筒の中では軽量ですしスリムな方なので、他の水筒に比べて持ちにくいと感じることはないと思います。
厚みがある飲み口で飲みやすい
飲み口は厚みがあるので、滑らかな飲み心地があります。口径も4cmあるらしいので狭口ではないのですが、くわえてボトルを上に向けると直ぐに鼻に当たります。ただ、だいたいのマグボトルはあたるので気にはならない程度ですが、少し気になるのがネジ受けがもう少し下の方にあった方が良い所。もう少し下に作られていれば加えた時に凸凹が唇に当たらないのですが、こちらは深く加えると少し唇にネジが当たってしまいます。
撥水性が高い
水を入れて捨てた後、1回降った後の画像になりますが、しっかりと水をはじいているのが分かります。なんのコーティングかは分かりませんが、何かしらのコーティングされているようです。ただテフロンなどの強力な撥水性というほどではないです。
特にサーモスは時間が経つと撥水性が落ちることがあるので、こちらもあまり撥水性は期待しない方が良いと思われます。
一周で開閉できる蓋
サーモスの他の水筒には90度の回転で蓋を開けることができるものもありますが、こちらのJOQでは1周させることで開けることができます。あまり開けるのにグルグルと回さなければならないタイプだと、飲む度に何回も重ねると面倒になってきてしまいます。1周程度なら問題ないと思います。
また、これ以上回せないように閉まる位置は決まっていますので、必要以上に閉まることなく、強く締めすぎて蓋が開かないといったことはないです。
シームレス栓を詳しく
抑えている親指爪の上からがパッキン部分になります。栓の先端にパッキンが付いていて、 引っ張っても取れないように、しっかりと栓と一体化しています。外れることがないので、なくすことは無く、取ってつけるといった作業をなくすことができますね。
見ての通り、一体となっているからといって洗いにくいといったことはないことが分かります。食洗器にも対応していますが、きれいに洗うには栓と一緒に食器洗い用洗剤と、家庭用スポンジで手洗いするのが良いでしょう。
栓の取り付け
説明書にも書いてありますが、上にスライドさせて外し、逆に下げるとはめることができます。しっかりとカチッと嵌りますので、使っている時に外れることもないようなアタッチです。便利で画期的な機能で、付けにくいことも外しにくいこともなく扱いやすいですが、外す際に爪が外に飛び出るような形になり、外れないようにかなり固く装着されるので、爪が折れたり壊れないかは少し心配です。
漏れは?
漏れは起こりにくい構造だと思います。
購入したばかりの状態では漏れは起こりません。蓋を閉める際にかなりギュウギュウ音がするので、シームレスなパッキンが効いているように思いますが、パッキンがあるのが栓の先端なので、ボトルに満タンに飲料をいれると、蓋を締める時にパッキンよりも水位が上にきてしまい、漏れる原因となるので気をつけたい所。
ただ栓が長いと深くなり、先端にパッキンがあると危ないですが、JOQではそこまで深い栓でもないので、気にすることもないかもしれません。
シームレスせんなので、パッキンのズレやつけ忘れによる漏れは防げますので、かなり漏れにくい水筒になっています。
洗いやすさは?
食洗機があるならば問題ないですが、手洗いでも洗いやすさがあります。
まずは蓋ですが、前述の通り栓を外すことができます。栓が付いている一般的な蓋では狭い溝ができてしまっているのが分かると思います。しかし栓をとることができるので、今までのマグボトルの蓋ではしっかりと洗えなかった部分が洗えることができます。しかも、溝の部分は口をつけた飲み口部分が収まるところなので、特に入念に洗う必要がある部分です。なので外せることで衛生的にもかなり安全に使える水筒になっていると思われます。
ボディの方は、飲み物によってはすすぎで十分な撥水力がありますが、JOQでは通常の水筒では入れることができないスポーツドリンクも入れることが可能。こういった塩分などを含むドリンクの場合は錆にも繋がるので、しっかりと洗いたいですが、手が入る大きさではないので、棒付きスポンジで洗いたいところです。
口コミからみるデメリット
素晴らしい水筒であまりデメリットは感じないのですが、口コミをみると気になった気になるものもありますので、アマゾンの口コミからいくつか挙げてみます。
- 大きさも大きめにかえて。とても良い製品だと思います。色もとても気に入りました。ただ想像したとおり重たいです。
- 容器が少し重いですが、パッキンが一体になっていて取り外しも楽なので洗いやすい
- ゴムパッキンも無く、蓋も内部が取り外し簡単で、洗うのも食洗器に入れて洗えるので楽です。ただ、ボトルの部分は食洗器で洗ってみましたが、中の奥まで洗えてるか少し不安です。洗った後中を見ましたが、基本汚れは無いですが触れないのでどこまできれいに洗えてるかわかりません。なので、ボトルは時々、手洗いしています。
- わずか二週間程度で皆様がレビューされている通りパッキンの部品のツメのような部分が折れてしまいました
まずは「重たい」ということですが、JOQは200gです。500mlで200gという重量は軽い部類になりますので、200gが重いのでしたら、おそらく一番多い500ml位の水筒すべてが重く感じるのではないでしょうか。ステンレス500mlの水筒では重い水筒ではないです。
「食洗機で内部までしっかり洗えているのかわからない」に関しては個人差があることですが、自分が気になったのが口径が4cmとなっていますが、手洗いではボトル内部が少し洗いにくさがあるといった点。決して狭くはないですが、完璧な洗いやすさを実現するにはもう少し広口でも良いのかもと思いました。ただそうするとスリムさがなくなるので難しい所ですね。
最後の「ツメのような部分が折れる」といった部分ですが、かなり多くの方がコメントされていました。スライドして栓を外した画像になりますが、栓と蓋を付けるつめになります。
自分も気になっていましたが、栓と蓋を装着させる部分なのでここが折れると栓が付かなくなってしまうので、折れた場合はサポートに連絡して交換してもらうことになります。折れない対策としては装着しているときに余計な動きをしないことで、無理に上に持ち上げようとせずマニュアル通りにスライドさせて外すことが大事なのかと思います。
まとめ
サーモスのJOQ-480のレビューをしていましたが、いかがでしたでしょうか。
食洗機に対応しているので、食洗器が家庭にある場合は洗浄は楽なのですが、手洗いの場合はそうはいきません。ただJOQではシームレス栓・栓が外れるといった画期的な機能があり、サーモスらしいのですが、この機能のおかげで、手洗いする必要がある場合でも、他の水筒にはないほど洗いやすさが向上しています。
スリム・軽量などの基本的な仕様も高く、使いやすさもあり、ツメが折れやすいといったデメリットがありますが、それを考慮しても素晴らしい水筒であると思います。amazonなどでは2000円代で購入できるコスパの良さもあるのもうれしい所ですね。
以上です。参考にしていただけたらと思います。