サーモス 象印 タイガーの水筒の洗いやすさを比較

             
  • 2023.11.02 / 更新:2024.01.23
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サーモス 象印 タイガーの水筒の洗いやすさを比較

サーモス・象印・タイガーの3社は、魔法瓶やボトル関連のメーカーの中でも特に人気があります。水筒に関しても独自の断熱技術を持ち、やはり他社に比べて保冷保温効力も高く、耐久性などの質も高くなっています。またいち早く新しい技術を取り入れて、使いやすくなるようにユーザーのためを考えられていることも感じられます。
そのため、水筒を購入する人の多くが洗いやすさを考えていることもあり、3社も洗いやすさには力をいれていると思われますので、ここではこの3社の水筒の洗いやすさを見ていきたいと思います。

洗いやすさのポイント

水筒を洗う人

洗いやすい水筒の特徴は多くありますが、まず広口であることは重要だと思います。ボトルを洗っていて、手をボトル底まで入れて洗えたらいいのにと、多くの人が思うことではないかと思います。
近年ではその他に食洗機に対応していること、また、パーツが少なくなるシームレスなどが大きな要素になるのではないでしょうか。食洗機に入れてしまえば洗浄が完了しますし、シームレスせんではパッキンがない分、パーツが少なく手間が減り楽です。
また、手洗いする際に、蓋の栓などは大変洗いにくい部分ですが、めんどくさくならないことが重要なポイントになると思いますが、いろいろと洗いやすい要素は多いです。ここでは洗いやすい要素として広口、撥水性、食洗機への対応、蓋の栓、抗菌加工などについて、サーモス・象印・タイガー3社の状況を見比べていきたいと思います。

広口

飲み口の広い水筒

広口の水筒ならば手をボトルの中に入れて洗うことができ、家庭用のスポンジと食器洗い洗剤を使って内部をきれいに洗うことができ楽になります。しかし、実際に手を入れることができる幅は、7cm~8cm以上は必要になり、その大きさですとサイズの大きい1L以上の水筒にならないとなかなか難しいです。
しかし、350mlなどの容量の小さな水筒ならば、500mlなどに比べて短いため底まで手が届かないまでも、手に持ったスポンジを届かせ、ゴシゴシとは洗えませんがなぞるようには洗うことができます。ただ、3社とも軽量コンパクトな水筒が多いため、500ml以下のボトルでは広口の水筒は少ないのですが、その中でも大き目のものなどを見ていきたいと思います。

サーモスの広口の特徴

サーモスのケータイタンブラーに手を入れる

サーモスは何かと便利になる軽量コンパクトな水筒が多いので、広口の水筒は少ないです。マグタイプやスポーツタイプの大きな容量の水筒であっても、底まで手やスポンジが入る水筒はないのですが、タンブラー型の水筒の「JOV」は口径も少し広くなっており、350mlのサイズならばスポンジが底まで届くと思われます。生産が終了してしまっていますが、まだamazonなら購入できる前バージョンのタンブラー型水筒「JOE」も360mlならば、こちらも底までスポンジが届きます。

象印の広口の特徴

象印のタンブラー型水筒に手を入れる

象印はサーモスよりもよりコンパクト設計となっている水筒が多い印象です。一般的なサイズの水筒では、広い水筒があっても4cm位なので、どの容量であっても手を入れるのは厳しいのですが、大容量スポーツタイプ「SD-BD」、「SD-BX」は口径が7cmとなっているので女性ならば手が入る人が多い広さです。
しかし、象印もサーモスと同じようにタンブラー型の水筒がリリースされており、こちらは350mlならば、スポンジを底まで届かすことができるようになっています。

タイガーの広口の特徴

タイガーは350・500mlの標準サイズでは特別に広口な水筒は見られませんが、1LではサハラシリーズMMEが手がすっぽりと入り洗いやすいと評価の高いです。1Lサイズでも手が入るほどの水筒は多くはなく、サーモス・象印でもこのサイズで手が入るものは見つけにくいです。

撥水性の高さ

撥水性の高さとは、ボトル内部の水を弾く力です。撥水性が高ければ水だけでなく、汚れも付着しにくくなり、強力なものなら匂いまでつきにくくなります。ボトル内部は手が届かないので洗いにくいのですが、撥水力が高ければ、場合によってはすすぎ洗いだけで済ますこともできると思います。
また、水筒により洗った後のボトル内部にはいつまでも水滴が残り、乾かすのに時間がかかる場合がありますが、撥水力が高ければ水滴が残らないので、乾かす時間のかからないメリットもあります。
水筒の多くは内部の撥水力を高めるためにコーティングがされており、それぞれ違いもありますので、サーモス・象印・タイガーのコーティングを見ていきたいと思います。

サーモスの撥水性

サーモスの水滴が多く残る水筒内部

サーモスはコーティングに何を使っているのかは宣言されていませんので、何が使われているのかは分かりません。有名なコーティングにフッ素コートがあり、多くの製品に使われて撥水性の高さも知られていますが、自分が持っているサーモスの水筒はフッ素コートほどは撥水性が高くはないので、おそらく使われてはいないと思われます。
なんらかのコーティングや、技術が使われて撥水力を高めているとは思われますが、サーモスのボトルの特徴として、買った当初は撥水性も高いのですが、時間が経つと撥水力が落ちていくといったことがあります。

象印の撥水性

象印の水滴が残らないボトル内部

象印は「ラクリアコート」や「ラクリアコート+(プラス)」というコーティングが使われています。これはフッ素樹脂というプラスチックを使ったフッ素コーティングのことで、ラクリアコートと言い方を変えていますが、フッ素コートの特徴である撥水性の高さ、サビに強く、塩分にも強いという特徴があります。
フッ素コートは環境にはやさしくない、永遠に残る物質と言われているために名前を変えているのかもしれませんが、とにかく象印のボトル内部は撥水性は高く、持続力もあります。

タイガーの撥水性

タイガーの水滴が残っていないボトル内部

タイガーはNO・フッ素コートを掲げて、環境問題にもなる樹脂製プラスチックのコーティングは使わないことを宣言されています。なので、フッ素コートは使われず、独自の研磨技術「スーパークリーン」や「スーパークリーンplus(プラス)」加工がされています。
これは樹脂で内部を覆うといったコーティングではなく、内部表面をより滑らかにしたり、わざとほんの少し凹凸をいれるといった加工です。汚れ・においがつきにくく衛生的、さらにサビにも強いので塩分が含まれているスポーツドリンクなども入れることが可能。撥水性も高いです。環境のことを考えた素晴らしい加工ですね。ただやはり強力なフッ素コートなどのコーティングされたものよりは少し落ちます。

食洗機

食洗機

水筒は底までしっかりと手洗いできるタイプは少ないので、食器と同じように食洗機に入れることができてしまえば手間もなくなります。もちろん腐りやすい飲料を入れた場合などは、食洗機だけではしっかりと洗えているかは分からなく、手洗いが必要になりますが、純粋な水だけを入れているのであれば
洗浄機は有効です。
しかし、それぞれの水筒には耐熱温度があり、高温のウォッシャーにより洗浄を行う食洗機に入れることができる水筒は全体としては少ないのです。

サーモスの洗浄機への対応

サーモスは洗浄機に対応した水筒が多いです。JOV、JOK、JOR、JOQ、JOK、JOLなどが洗浄機に入れて洗うことができます。中でも最新のJOVは全パーツ食洗機対応となっており、他のシリーズに関しては全パーツとは表示されていません。基本的にパッキンはゴムで熱に弱いですし、小さいので食洗機の中で飛び回る可能性があるので入れない方が良いです。

象印の洗浄機への対応

象印の水筒は食洗機OKということは明記されているものはありませんので、基本的には入れてることはできないのだと思います。実際に食洗機に入れて不具合が生じることは稀だと思いますが、メーカーがOKしていないことをやって壊れた場合は返品などができなくなります。
食洗機に入れることができないと、購入前から分かるように、説明書だけでなく製品ページにも記載が欲しい所です。

タイガーの洗浄機への対応

タイガーは近年リリースされたボトルの多くが食洗機に対応しているようで、洗いやすさに拘ったミニボトルの「MMP」、洗いやすさと持ち運びやすさを両立させる「MMZ」、炭酸飲料を持ち運べる独自技術を搭載した「MKB」シリーズの水筒などが食洗機に対応しています。
食洗機の普及の多さにより、タイガーのようにこれからの水筒は食洗機に対応していることも必需なのかもしれません。

蓋の栓

蓋から多く出た栓

人気の直のみ式マグタイプの水筒の多くは、蓋にボトル内部に入る栓が付いています。ボトルをしっかりと締めるために必要になりますが、この栓があるために深い溝ができて大変洗いにくくなります。
しかし、マグボトルであっても蓋に栓がない水筒もあり、こういったタイプは蓋をきれいに洗うことができるメリットはありますが、蓋の締まりに関しては栓がある方がきつくしまるようです。
またスクリューのネジ受けも栓があると内部になり、飲む際に唇に当たらないで飲み心地が良いといったメリットがあります。

サーモス・象印・タイガー3社の栓について

栓をキャップから取り外す
サーモスのJOQの着脱可能な栓

3社ともマグタイプの水筒は栓がしっかりとついており、やはりこのタイプがスタンダードなのだと思います。ただ、サーモスのJOQに関しては洗いやすさを求めた水筒で、蓋に付いた栓が着脱できるようになっています。他にはないサーモス独自の技術だと思いますが、このおかげで蓋がとても洗いやすくなっているのですが、耐久性は少し弱いといった口コミも見られます。

シームレス

パッキンと栓が一体となったキャップ

シームレスせんはパッキンと栓が一体となった水筒です。パッキンが着脱できなく、栓にくっついているので、いちいちパッキンのことを気にしなくても良いのがメリットになります。パッキンが着脱できないのなら、パッキンのつけ忘れや、ズレなどにより漏れを防ぐことができますね。
また、洗浄の際も、通常の水筒ではパッキンを外して洗うのは大変手間になり、さらに紛失の危険がありますが、シームレスならこういったこともなくなり、パッキンが栓と一体となっただけで洗浄に関してもかなりのメリットがあります。
シームレスせんは象印が開発し、ユーザーからの反応が良いため、他のメーカーも同じようなパッキン一体型の水筒を後追いでリリースしています。

サーモスのシームレスせん

サーモスのシームレスせん

サーモスのシームレスせんは象印に遅れ、今までなかったのですが、近年シームレスせんのJOQがリリースされました。JOQが初のシームレスせんとなりますが、栓からパッキンが外れるといった口コミもなく、自分も使いましたが問題なく使いやすいです。今後新しくリリースされる水筒はシームレスになるのはないかと思います。

象印のシームレスせん

象印のシームレスせんキャップ

象印からスタートしただけあり、パッキン一体型と言えば象印の印象があるほど浸透しています。2way、コップ、ストローといったタイプ以外は、象印ではほとんどの水筒がシームレスせんを採用してて数も多く、ワンタッチタイプのシームレスせんなど、他では見られないものもあります。1Lや1.5Lの大きな容量の水筒のシームレスせんもあまり他では見られませんね。
しかし、近年ではサーモス・タイガーなどの大手メーカー以外でも見られるようになり、当たり前になっていくと、今後はシームレスせんであることの強みは少なくなっていくのではないでしょうか。

タイガーのシームレスせん

タイガーのシームレスせん

タイガーではMMP、MMZシリーズがシームレスせんになります。2つの違いは容量で、MMPが200mlと300ml、MMZが350mlと500mlと600ml。近年リリースされた水筒で、象印のシームレスせんに遅れてリリースされています。構造としては栓の先にパッキンが付いている、象印やサーモスと同じタイプです。

抗菌加工

抗菌加工が施された水筒とは、蓋や飲み口に抗菌剤が練りこまれ、細菌の増殖を抑えてくれる水筒になります。多くが銀系無機抗菌剤が使われ、99%の増殖を抑えてくれると言われています。水筒は口を付けて飲むために、口内の細菌が飲み口に付着してしまうのですが、そこからの増殖を抑えてくれるのでとても衛生的にボトルを使うことができます。
抗菌加工の水筒を洗う際は、きれいに洗うにこしたことはありませんが、手を抜いても元々菌は少ないのでそういった意味で洗いやすくなっています。

サーモス・象印・タイガー3社の抗菌加工水筒について

3社とも抗菌加工水筒は少なく、サーモスに関しては調べてみましたが、抗菌されている水筒はないようです。象印もSD-ES08のみが抗菌加工されており、タイガーはMCZ、MCTシリーズ。タイガーの場合は別売りで抗菌のパーツが売られていたりします。

3社の洗いやすいポイントまとめ

大手人気メーカーのサーモス・象印・タイガーの洗いやすさのポイントについて見てきましたがいかがでしたでしょうか。水筒は口を付けての飲む容器なので、洗浄は大事になってきますが、洗いにくいために手間になってしまうのが少し残念な所、大手三社はこの点に関してはそれぞれ洗いやすくなる工夫があり、特に大きなポイントをまとめます。

サーモス

サーモスは食洗機に対応している水筒が多いです。また、軽量コンパクトなタイプが多いので、内部は特に手洗いできないため、食洗機に入れるだけで十分な人にとっては対応しているのはうれしい点なのではないでしょうか。
また、蓋から栓がとれる設計のJOQは、蓋の洗いやすさがあり、食洗機に対応している上にさらにシームレスせんと洗いやすさの集大成のような水筒となっていいます。

象印

象印はシームレスせんの水筒が多い所が大きな特徴。やはりパーツが少ないのは手間を考えるとかなり楽になり、あらゆるタイプがシームレスせんとなっているので自分の好きなタイプを選べるのが良いですね。
また、内部のコーティングにフッ素コートを採用していますが、やはり強力な撥水力があり、汚れやにおいも付きにくいために清潔面で強く、また、乾かす時間なども最小限で済むといったメリットも大きいです。

タイガー

タイガーは「NO・紛争鉱物」「NO・フッ素コート」「NO・丸投げ生産」「NO・プラスチックごみ」と環境や人権に配慮した製品づくりを行っているため、内部はフッ素コートは使わずに自社の技術による「スーパークリーンPlus」加工を施しており、ボトル内部の撥水力や汚れの付着しにくさが高くなっています。抗菌への対応も2社に比べて積極的です。

以上です。水筒大手3社の水筒は、やはり他のメーカーに比べると質が良いために選びやすいのですが、自分にとっての洗いやすいポイントを備えた水筒を選んで、快適な水筒ライフを送りたいですね。参考にしていただけたらと思います。

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