水筒表面が水浸しになってしまう現象の結露。手が濡れてしないますし、水筒表面を拭くのも面倒な手間になり、水筒を使うのも嫌になる所です。プラスチックの水筒などを使っている場合などはこういったことが多いのではないでしょうか?
そもそも水筒に限らずに、窓なども表面が濡れてしまう結露に悩まされることはあると思います。ここでは水筒が結露する理由や、結露するようになった場合の対策などを紹介していきたいと思います。
結露とは
結露は空気中に含んだ水蒸気が水となり、窓ガラスや水筒の表面に現れる現象です。
室内の空気中に含まれる水蒸気が、外気との温度差のある窓などで冷やされることで水滴に変わる現象
結露はなぜ発生するの?
空気中に含まれた水蒸気は目に見えることがないので、空気に水が含んでいることが分からなくなっていますが、空気には水蒸気といった形で水分は含まれています。
近年では健康のために部屋の湿度を気にすることも多くなっていますので、よくご存知かもしれませんが、湿度は空気中に水蒸気がどれだけ含まれているかを示す量で、これが高ければ空気中に多くの水蒸気を含んでいるということになります。
しかし、水蒸気が目に見えない特性があるのに対し、水は人間の目で確認することができます。これが、窓ガラスや水筒の表面に、水といった目に見える形で現れた状態が結露になります。
ただ、この水蒸気がなぜ目に見える形で現れるようになるかも気になる所です。
結露はなぜ起こるのか?
結露が起こるメカニズムとして、空気中に含めることができる水蒸気の量は温度によって変わるということがあります。
空気は高い温度の時ほど多く水蒸気を含むことができます。 それぞれの温度で最大限含みうる水蒸気の量を「飽和水蒸気量」といいます。
3. 結露はなぜおこる? – 結露発生のメカニズム
空気の温度が高い時ほど多くの水蒸気を含めるということは、低い時は高い時ほど水蒸気を含むことができないということ。そのため、空気の温度が低いと空気中に含むことができなくなった気体の水蒸気が、目に見える物体の水となって現れます。
- 空気の温度が高いと水蒸気を多く含むことができる
- 空気の温度が低いと水蒸気を多く含めず、収まらなくなった水蒸気が水になる
空気中の水蒸気が収まらなくなって水となる現象を結露といい、その結露は空気の温度が高い所と低い所とで、急激な差ができることで発生するようです。
しかし、ステンレス水筒は真空断熱2重構造であり、結露は起こらないということが言われていますが、それでも結露が発生するの場合がありますので、どういったことで結露が発生するのかを見てみたいと思います。
水筒に発生する結露の原因
水筒が結露するメカニズム
水筒が結露する要因としては、冷たい飲料をボトルに入れるとボトル表面も冷たくなり、その周辺の温度も下がることが原因です。水筒周りだけが温度が下がり、周りと温度差ができるので、前項で見てきたように空気中にある水蒸気が、下がった温度の空気に収まりきらなくなり、ボトル表面に水となって現れることになります。
水筒にはステンレスの他、プラスチックなどさまざまな素材で作られたものがありますが、ボトル内部の飲料の熱や冷たさを伝える素材では、なんにしろ結露は起こります。
真空2重構造の水筒の結露
しかし、ステンレスの水筒にはよく真空断熱2重構造という言葉が使われ、保冷保温効力が高く、結露もしないという紹介を持つことが多いです。これは水筒を2重構造にし、そしてその2重の間を真空にすることでボトル内部の温度を逃がさない仕様で、実際に使ってみるとわかりますが、温かい飲み物も冷たい飲み物も、温度をキープしたまま長時間使うことができます。
空気中には目に見えない窒素と酸素の分子で構成されているのですが、真空空間にはこの分子が存在せず、そしてこの分子が熱を運ぶ役割をしているので、これらの分子がないためにボトル内部の熱が外に流れずに長時間飲み物の温度をキープできるわけであり、表面温度も変わらずに結露も起こさない仕組みです。
しかし、真空2重構造のステンレス水筒の中にも結露するボトルもあるようですが、原因は真空になっていないことにあります。
2重壁の間にある真空空間は内部の熱を運ぶ分子をもっていないので、ボトル表面に熱や冷たさが伝わらない構造なのですが、2つの理由により真空になっていない場合があります。
- 不良品
- 何らかの理由でボトルに傷が付き、外の空気が入り真空でなくなってしまう
2に関しては説明の必要もないのですが、1に関しては真空2重構造といっても、真空が甘い場合があります。分子が完全にない絶対真空状態にするのは無理があり、各社によって真空状態に差があるようです。なので同じ真空の2重構造であっても真空状態の差ができて、保冷保温効力の差につながっています。
また、製造工程により、かなり低い確率で真空にできていない不良品もあるようです。これもメーカーにより差がある所だと思われます。
真空断熱2重構造の水筒
現在のステンレス水筒は真空2重構造が普通ですので、どれがと悩むことはないと思いますが、中でも保冷保温効力が高く、結露が起こらないと思われる水筒を紹介しています。
サーモスの真空断熱ケータイマグ「JNL」
2700万本以上販売しているサーモス人気ロングセラー水筒の「JNL」。保冷保温効力が高く、軽量スリムと基本的な性能の良さ、片手で使えるワンタッチの使いやすさが特徴の水筒です。サーモスの真空は保冷保温効力の高さでもわかるように評価も高いので、結露の心配はないと思います。
ワンタッチで使いやすく快適な飲み口付きなのですが、ワンタッチ水筒ではありがちなパーツが多く洗いにくさがあるかもしれませんが、多くの人に愛されているように間違いはないボトルなのではないかと思います。
容量:350ml / 500ml / 600ml / 750ml
象印マホービンのステンレスマグ「SM」
象印のシームレスせんタイプの水筒で、こちらも象印のロングセラーで人気があります。象印の多くの水筒で採用されている、パッキンとせんが一緒になった革新的なシームレスせんはこちらの水筒からスタートされました。パッキンがないだけですが、ボトルと蓋の二つの少ないパーツは実際に使って見ると、洗浄に管理に大変便利です。
実際につかっていましたが、結露は起こらなかったので安心しても大丈夫です。
容量:250ml / 350ml / 480ml / 600ml / 720ml
タイガーのサハラステンレスボトル「MME」
タイガーのサハラはいくつかの種類の水筒がありますが、こちらのMMEは1Lながらも広口ですっぽりと手が入ることで人気のボトルです。食洗機で洗うよりも、やはり手洗いの方がきれいになると思いますし、内部をきれいにして清潔に使いたい場合にはサハラはおすすめですね。
結露に関してもタイガーの真空構造なので問題はないと思いますが、カバーがあることで、より安心して使えると思います。
容量:1L / 1.2L / 1.5L
結露が発生した時は
水筒が結露する場合は2つ考えられ、一つはもともと結露するプラスチックのもの。もう一つは真空構造のステンレスなのに結露する場合です。
真空2重構造なのに結露する
保証期間を超えた経年劣化や、不注意により穴をあけてしまったなど自分の使い方による結露の場合はあきらめるしかないと思いますが、購入してすぐに結露が発生してしまう場合などは、不良品の場合がありますので、メーカーに問い合わせて交換してもらいましょう。
サーモスや象印などはしっかりと窓口があるので安心ですが、良く分からない聞いたこともないメーカーの水筒ですと窓口もない、良く分からないといったこともありますので、やはり大手メーカーの製品はそういった面でも安心感があります。
プラスチックの水筒が結露する
プラスチックや真空2重構造になっていない水筒が、温度と内部の飲料の水温に差があれば結露が起こります。それは仕方がないのですが、手が濡れたり机が濡れるのが嫌な場合はカバーをするのが良いのではないかと思います。
メーカーにより専用のカバーがリリースされているので、そちらを選ぶのが良いのですが、ない場合は、まず水筒の容量とマッチしたものを選びましょう。マッチしたものでないとフィットせず、快適に飲めないし持ち歩けないので気を付けたい所です。
水筒カバー Zrui
こちらは500ml用の水筒に合わせて作られたボトルカバーです。内部はアルミフィルムを採用しているので、ボトルの保冷保温をすることが可能。カバーをすることで結露を防げますが、さらに保冷保温効力をあげられるのはうれしい所ですね。
フォルダーがついているので持ち運びも向上し、底は丈夫な作りとなり、アウトドアに使うのにもかなり向いています。
容量:500ml
このようにカバーは結露をふせぐだけではなく、多くのメリットを得ることができるので、結露せずとも快適に使うために着用を考えてみるのも良いのかもしれませんね。
まとめ
水筒に起こる結露に関して、原因や対策などを紹介してきましたがいかがでしたでしょうか。真空2重構造の水筒は真空になっているならば、熱の放出を抑えて結露が起こらないことが分かっていただけたかと思ます。ただやはり真空状態を保つにも寿命があるので、同じ水筒を10年も使うこともないとは思いますが、10年も使っていれば保冷保温効力もなくなってしまい結露するようになること、また、製造工程のミスで真空状態にできていないといったトラブルも覚えておきたい所ですね。
以上です。参考にしていただけたらと思います。