水道水から不純物を除去・または減少させておいしい澄んだ水を飲むことを可能にしてくれる浄水器。家庭の水道にも装着されている方も多いのではないでしょうか。そんな浄水器と同じ役割を持ち、水筒として持ち歩くことができる浄水ボトルは近年注目され、浄水の研究を行い浄水器などを販売してきたメーカーによりリリースされています。中でもドイツのブリタは人気があるようですが、だいたい同じ時期にリリースされたダフィの浄水ボトルも人気がありますので、ここではこちらのダフィ製を詳しく見ていきたいと思います。
ダフィとは
ダフィは浄水器メーカーで、1981にポーランドの田舎町キエルツェにて誕生しています。自然の豊富なポーランドでは当時まだガスの通っていない地域もあり、そこで水を電気の力で沸かす電気給湯器の販売を始め、人々の生活に欠かせないものになっていきました。人々の生活・水と関わることで健康に欠かせない水と向き合うことになり、研究を重ね浄水器を開発。
開発された浄水ボトルは水道水を入れて、いつでもどこでもおいしい水が飲める携帯型の水筒です。現在では国際的にも認められ、ボトルは33か国の人達に愛用されるまでになっていおり、浄水ボトルメーカーとしては高い知名度がある中で、日本には2019年5月に上陸されています。
ダフィの浄水ボトルについて
まずはボトルを詳しく見ていく前に、浄水の機能として仕組みや一番気になる浄水された水のおいしさなど、浄水部分を見ていきたいと思います。
ダフィ浄水ボトルの仕組み
キャップを外すと入口には浄水するためのカートリッジがあります。
ボトル本体入口にある、こちらのカートリッジに水を通すことにより、不純物をろ過してくれる仕組みです。カートリッジ内部には炭素フィルターがあり、このフィルターが塩素などを除去してくれるようです。
ボトルの口に乗せるように置くだけで設定でき、複雑さはなにもありません。こちらのカートリッジを定期的に交換することで常にきれいな水道水を飲むことができます。
日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格「JIS」にて、水道水から残留塩素除去率81%以上を達成したこと証明されており、高い除去率が証明されています。カートリッジ1つにつきペットボトル300本分もの水をろ過できるので、環境にもコストてきにもやさしい仕様となっていますね。
浄水された水の味は?
まず市販の天然水をボトルに入れてカートリッジに通して飲みましたが、かなり違和感がありカートリッジを通すことで違った味となって正直まずいです。水道水でも同じようにカートリッジを通すことでなにか鼻に抜ける嫌な臭い感じがあり、カートリッジの匂いを嗅いでみるとにゴムっぽい匂いがあるような気がします。
カートリッジを通った水は浄水されているのだとは思いますが、この匂いが水に移ってしまうようです。この変な匂いはカートリッジに何回も水を通すことで消えるのではないかと期待してみましたがそういったこともないようで、ずっとまずいといった口コミもありました。自分の場合も何度かやってみても同じように匂いが気になるのですが、ただ口コミを見てみると気にならないといった方も多いようです。
浄水された水がまずいという部分はとても残念な所ではありますが、ボトルとしての情報も見ていきたいと思います。
基本情報
ダフィの浄水ボトルはソフトとソリッドの2種類があり、こちらはソフトタイプになります。
ブランド | Dafi |
タイプ | Dafiソフト |
容量 | 300ml・500ml・700ml |
重量 | 61g(500ml) |
サイズ | 幅7.0×奥行7.0×高さ21cm(500ml) |
カラー | スカイブルー・ピンク・ライトグレーなど7カラー |
素材 | ポーランド産のプラスチック |
パーツ
パーツはボトル本体、キャップユニット、カートリッジの3つになります。パッキンなどはなく、キャップユニットもプルキャップですが分解するほど複雑な作りをしているわけでもないので、割とシンプルな構成になっています。
注意点など
説明書にある注意点などをまとめてみます。
- 洗浄は手洗いのみ
- 低温の水道水のみを使う
- ろ過した水は日光にあたらないようにする
- 高い除去機能を維持するために一か月に一回はフィルターを交換したい
- ろ過後の水は早く飲む
注意点なども特に気になる所はなくパーツも少ないボトルですが、一般の水筒とは違う面もあり、ボトルとしての大きな特徴を見てみます。
ダフィの浄水ボトルの特徴4つ
ダフィの浄水ボトルは浄水機能の付いたボトルで、専用のカートリッジにより飲みながら不純物を除去してきれいな水を飲むことができる水筒です。ここでは浄水できるメリット以外のボトルとしての特徴を見ていきたいと思います。
使いやすいデザイン
浄水ボトルですが、デザインも良くかわいらしいボトルになっています。真ん中がしまった特徴的な形状と吸うタイプの飲み口がマッチして、普通の水筒にはないキュートさが特徴です。
いくら浄水できるメリットのあるボトルでも外見が悪いと人前で使いにくいものですが、ダフィのボトルはそういったことはなさそうで、カラーバリエーションも豊富ですし、自分の好みのボトルを選ぶことができるのも良い点です。
質の良い素材を使用
プラスチックの素材にはポーランド産のPETを採用。詳しく何のプラスチックなのかは説明されていないので、トライタンほどのさまざまなメリットがあるわけではないと思いますが、柔らかいので落としても傷が付きにくいそうです。大抵のプラスチックには有害物質ビスフェノールAを含みますが、こちらは含まないBPAフリーの素材とのことですので安全に使うことができます。
関連:BPAフリーの水筒とは?ビスフェノールA(BPA)が含まれた水筒の危険性など
持ちやすいく携帯しやすい
プラスチック素材のボトルなので軽くはありますが、こちらも61gとより軽量なプラスチックボトルとなっています。軽量なので持ちやすさや持ち運びやすさにメリットをもたらしてくれますが、ボトル自体もコンパクトですし、さらに形状が真ん中がしまっている形なので手にフィットしやすくなっています。軽量で歩きながらでも持ちやすい形状ですぐに手に持って飲むことができそうですし、また、ボトルにゴム状のループが付いているのも、持ち運ぶためには楽でうれしい仕様です。
柔らかいボトル
ソリッドとソフトの2種類がありますが、こちらのソフトタイプのボトルは吸うだけでなく、押して飲むことができるのでスクイズボトルとしても使うことができます。スクイズは動きながらでも飲みやすい作りなので、激しいランニングなどを行いながらでも飲むことができる特徴があります。
使って見た各分の感想
ここでは使って見た各部の感想やメリット部分などを詳しく見ていきたいと思います。
ボディ真ん中がしまり持ちやすい
真ん中がしまった形状のボトルは初めて持ちましたが、かなり持ちやすさがあり、スリムなボトルなのでより手にフィットしてくれ、かなり良い感じがあります。500mlのボトルとは思えない軽さもありますので軽々持つことができ、片手でも余裕で全く問題なく持てます。持ちやすさに関してはかなりメリットがあるボトルだと思います。
小さく見えるサイズ感
スリムでコンパクトなボトルなので高さがあり、同じ500mlのボトルと比べると高くなりますが、単体で見ると本当に500mlも入っているのか疑いたくなるほどのコンパクトさがあります
飲みやすさ
飲み口は引くと飲料がでるようになり、押し込んだ状態だと飲料は出ないプッシュプルタイプとなります。
一般的な水筒のように傾けるだけでは飲料を飲むことはできず、飲み口を引いて、傾けて吸う必要があります。または、スクイズタイプのボトルとなっていますので、柔らかいボディを押しても飲料を出して飲むことができます。
軽量なボトルですので、片手で持ってボトルのみを傾けて押して飲むことができるので、動きながらでも、もちろんオフィスなどでも手軽に使えて飲みやすさはかなりあります。
子供も使いやすいプッシュプルタイプ
特徴的なプッシュプルの飲み口は、引いた状態で飲み物がでるので、押し込んでいれば傾けても飲み物がこぼれない特徴があり、吸って飲む形態は小さな子供でもこの点は使いやすいのではないでしょうか。また、一般的なマグボトルのように蓋を回すといった手間もないので、手軽につかうことができるメリットもあります。
ループが付いて持ち運びやすい
特徴的な形状もあり片手でも持ちやすいほどなので、手持ちでボディをもって持ち運びも問題ありませんが、ゴムのループがキャップに付けられていますので、こちらに指を掛けて持ち運ぶことで、持ちや運びやすくなっています。ループはゴムで柔らかく指が痛くなりにくいのも良いですね。
鞄に入れて持ち運ぶ際もコンパクトなので、入れやすいのですが、ボトル自体がやわらかく押して飲めるようになっているので、狭いスペースではボトルが押しつぶされる心配もあり、キャップがしっかりと締まっていれば問題はないのですが、潰された時の漏れなどの少し気になる所ではあります。
プッシュプルで漏れにくい
押したり吸ったりしないと飲料は出ない仕様なので、パッキンがあって蓋を回してしめるような一般的水筒よりは漏れにくい構造ではあります。横にしても降ったりしても当然漏れることはありません。
プッシュプルキャップは押しこんで飲料を出なくしますが、ただこちらは2段階に収まるような形となってしまっており、しっかりと押されていないといったことが起こりやすくなっています。その場合は押さなくても横にするだけで漏れが起こってしまいますので、しっかりと押し込むことが大事になります。
口が狭く洗いにくい
口が狭いボトルですので、手洗いで内部を洗うことはできませんし、食洗機も使えないので洗いにくボトルになると思います。プラスチック素材なので、内部にコーティングがされ、撥水性が高く汚れを弾いてくれることなどもないので良く洗いたい所ですが、難しい所です。
棒付きスポンジを使って洗うのも難しいですが、内部に入るほどの細い棒付きスポンジを使っても形状が特殊で湾曲しているので、やはり洗いにくいと思います。なので、少し面倒ですがきれいに洗いたい場合は、オキシクリーンなどの漂白剤を使って、内部をつけおき洗いをする必要があります。
デメリット
少し感じたデメリット部分としては、柔らかいボトルということもあり、耐久性が少し弱いような感じがしました。耐久性が高く傷がつきにくいと紹介にはありましたが、少しキズが付いていました。耐久性は長く使って見ないと分からない部分ですが、購入したばかりでキズがあるのでそこまで高品質な素材ではないように感じました。
その他、口コミでよく言われていた批判的なレビューを見ていきたいと思います。
手で押して水を出すのに、潰れてしまい元に戻すのに大変です。
考えていたよりも大変
フィルターも取り外しが大変です。
潰れるという口コミはいくつかありました。下の方を強く押すと確かにへこみ、元に戻りませんでした。市販のペットボトルと同じような柔らかさなんで、簡単にへこみますが少し柔らかすぎるような感じもします。
もちろんへこんだ部分は元に戻そうと思えば戻りますが、繰り返せば耐久性も弱くなるような気がします。スクイズボトルなので柔らかさは飲みやすくなるメリットでもありますが、耐久性を考えてもう少し厚いプラスチックでも良いのではないかと思ってしまいます。
大阪の水道水をくみ、使っていました。
フィルター効果感じられず
何度試しても余裕で臭さが残っていましたし、直飲みと比べても、ろ過されている印象は全くありませんでした。普通に臭かったです。
まずいという口コミも多く見られましたが、自分もまずいと感じました。ただ、そういった感じを受けない人も多く、普通に洗浄された水を飲めるといった口コミも多いので個人差があると思います。
また、漏れるといったコメントも多かったです。
ボトルのユニットを締める部分にパッキンはなく、この部分から漏れるといったコメントがいくつかありました。市販のペットボトルの口のようで、あまり頑丈でもなく密閉性が高いといったこともないかもしれません。もちろんしっかりとしまっていないという理由もあると思いますが、中にはしっかりと閉めているのに漏れるといったコメントもいくつかあり、自分のボトルでは漏れることはないので不良品も混ざってしまうことがあるのかもしれません。
まとめ
ダフィの浄水ボトルをレビューしてきましたがいかがでしたでしょうか。ボトルはスクイーズタイプで飲みやすい所や、独特な形状で持ちやすくおしゃれといった利点もある水筒ですが、肝心のフィルターを通した水がまずくなるといった点もありました。もちろん個人差が匂いを感じないといったことは十分あるので、口コミなどでも問題なく飲めている人も多いようです。
ただプラスチックボトルとしては特別安くはないですし、カートリッジも一つでペットボトル300本分洗浄できるといったこともありますが、一か月に一回は取り換えた方がいいといった説明もあり、それだとカートリッジ代で高くつくような気がします。
まずいと感じますが、洗浄されてはいるとは思いますので、水道水を安全に飲む必要がある方には良い水筒なのかもしれません。