水筒に麦茶はダメなのか?繁殖する雑菌の対策やおすすめの水筒など。

             
  • 2023.07.13 / 更新:2023.08.29
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水筒に麦茶はダメなのか?繁殖する雑菌の対策やおすすめの水筒など。

暑い夏の代表的な飲み物の一つに麦茶があり、日本人にはとても親しまれている飲み物です。カフェインや砂糖が入っていないので、ダイエット中や子供でも飲みやすいため、近年はペットボトルで販売されているものなども人気のようです。なので麦茶を水筒に入れて持ち歩きたい方も多いのではないかと思いますが、麦茶は雑菌が湧きやすく、注意しなければいけないこともありますので、ここでは麦茶を入れることへの注意点、おすすめのボトルなどを紹介していきたいと思います。

麦茶とはどんな飲み物なのか?

まずは麦茶とはどういった飲み物なのかを見ていきたいと思います。

麦茶は大麦の種を焙煎し、それを煎じた飲み物のこと。

https://www.ooigawachaen.co.jp/blog/2018/07/13/538

麦茶は大麦の粒に熱を加えて焙煎します。焙煎の方法により風味が変わってくるようですが、その焙煎した大麦を、水・お湯・煮だしなどで抽出した飲み物が麦茶です。ちなみに茶という文字がはいっていますが、厳密にはお茶の葉を使っていないので、茶ではないようです。また麦の種類の違いもあり、ハト麦を使った麦茶はハト麦茶といわれます。

また市販されている自分で作る用の麦茶には、煮出し用とパック式の2種類があります。

煮出し

沸かしたお湯に焙煎した麦をいれて、じっくりと煮出して抽出します。その後、粗熱を取って冷やしすといった手間をかけて麦茶を作ります。割とすぐに抽出されるので、水出しに比べて時短にもなります。

水出しパック

水の中にパックを入れるだけで手間なく麦茶を作れるのが特徴です。お湯を沸かさなくてもよく、粗熱をとるなどの手間がかからないのもメリットですが、煮だしに比べて風味が欠けるといったことや、抽出に時間がかかるといったこともあります。

麦茶の良い所

麦茶には体に良い効果や飲むメリットが多く、ここでは代表的な効果を上げてみます。

体を冷やす

麦茶の原料である大麦には体を冷やす効果があります。熱い夏に火照った体を冷やすのには最適な飲み物ではあります。ただ体や腸を冷やすことは必ずしも良いことだけではないので、冷房の効いた部屋で体が十分に冷えた時に、水筒で冷えた麦茶をカブのみするのは注意が必要かもしれませんね。

ノンカフェイン

コーヒーやお茶のようにカフェインが入っていないので、体への影響を気にしないで飲むことができます。カフェインは良い効果も多いですが、眠りが浅くなったり、摂取しすぎると疲労を感じやすくなったりすることがあります。
そのカフェインが入っていないので、子供や老人にもやさしい飲み物となっています。

血液サラサラ効果

麦茶には特有の香ばしい香りがありますが、これは大麦を焙煎することによって生まれる成分「アルキルピラジン」によるものです。このアルキルピラジンは血液をサラサラにすると、実験で実証されているようです。

麦茶とミネラルウォーターを飲んだ後の人間の血液の状態を調べる試験*1によって実証されました。試験によると、ミネラルウォーターでは飲む前後でとくに血液に変化は見られませんでしたが、麦茶を飲むと血液の流れはよくなり、その効果は60分後まで続いたのです

https://www.hakubaku.co.jp/omugi-lab/maintenance/mugicha/

抗酸化作用

麦茶に抗酸化作用があることもわかっています。細胞を傷つけて、がんや脳卒中、動脈硬化、心筋梗塞など、さまざまな病気をもたらす要因とされるのが「活性酸素」です。抗酸化作用とは、この活性酸素を抑制する働きのことです。

https://www.hakubaku.co.jp/omugi-lab/maintenance/mugicha/

抗酸化作用のある成分としてポリフェノールは良く聞かれますが、麦茶にもこのポリフェノールが含まれているとのことです。

このようにメリットや多くの効能などがあることが分かりましたが、ただこういった効果は含まれる成分の量にもよると思いますので、麦茶が強力な効果があるのかは分かりません。
しかし成分は入っているので疑う必要もないと思いますが、良い効果がある反面、麦茶には水筒で運ぶためのデメリットもありますので、次はそういった面も見ていきたいと思います。

麦茶のデメリット

麦茶のデメリットとしては雑菌が繁殖しやすいといった問題があります。

デンプン質が麦茶に溶け出すことから、雑菌が繁殖し、傷みやすいという特徴があります

コラム:麦茶の賞味期限はいつ?作った後に日持ちさせるポイントと保存方法 | お茶の通販・ギフト・プレゼント | ティーライフ

麦茶の原料となる焙煎した大麦には、タンパク質・デンプン質・糖質の成分があり、これが麦茶としてお湯にとけだしています。この成分は菌が繁殖するための栄養素となるために、麦茶は雑菌が繁殖しやすい飲み物と言われています。
ただ文部科学省の食品成分データベースを見ると、麦茶に含まれるタンパク質や炭水化物は微量で、腐りやすい牛乳などは、たんぱく質3.3g,炭水化物4.8g含まれているらしく、これに比べると麦茶に含まれる腐りやすい栄養素は少ないです。
ただ、菌が繁殖するには栄養素だけでなく、他の条件もあります。

 食中毒菌増殖の三要素. 細菌は温度・水分・栄養分の3条件が生育に最適な状況となると爆発的に増殖します

細菌性食中毒予防の基礎知識 – 食品衛生 – 三重県

一般的に30~40℃が最も菌が増殖しやすいといわれています。ただ菌の種類により10℃からでも増殖するものもあるといわれています。麦茶は栄養素・水分があり、水筒の中に入れて温度が上がってしまえば栄養素はそこまで多くないとはいえ、条件がそろえば繁殖してしまうので、やはり危険になってしまいます。

雑菌を繁殖させない対策

麦茶を作る際には「A:煮出してから急速に冷やして冷蔵庫」がおすすめだ

「麦茶」実は腐りやすい…作り方で細菌の増殖に違い 煮出し・水出しか【北海道発】(FNNプライムオンライン) – Yahoo!ニュース

煮だし用の麦茶から作り急速に冷やして冷蔵庫に入れる、常温で冷まして冷蔵庫に入れる、またはパック式の水出しを使い作った3種類を比較して、それぞれの最近の増殖を比べた場合、煮だして急速に冷まして冷蔵庫が一番菌の増殖を抑えられたとの結果になりました。一番増殖が早かったのは水出しパックとのことです。

煮だした麦茶が腐りにくいのは、煮だした時に雑菌も消滅させているためで、パック式の増殖が多い原因が作ったときにパック事態に菌が付着して、水筒の中で低温の飲料でもそれが要因となり徐々に菌が増殖してしまうといったことがあるようです。

いずれにしろ麦茶の雑菌が気になる方は、豆から煮出した麦茶を使う方が良いようです。

麦茶を入れるのに適したボトル

温くなった麦茶にぬめりがあるのは菌が増殖している証拠です。

1,保冷効力が高い

煮だした麦茶で、菌が繁殖しにくい低温な飲料なら増殖は防げるので、保温保冷効力がしっかりとした水筒を選ぶのが良いと思います。
多くの水筒を見ていますが、2重構造の魔法瓶構造のものならばそこまでメーカー間でも保冷保温効力の差はありません。ですが、一部には仕様で記載されている保冷保温効力よりも下回るものもあるので、サーモスなどのしっかりとしたメーカーのものを選ぶのが良いです。

2,洗いやすい

内部をしっかりと洗えずに成分をボトル内に残してしまえば、麦茶の栄養を使ってボトル内で菌が増殖してしまう可能性があります。なので食洗器を使えたり、しっかりと内部を洗えるものが良いでしょう。ただスポンジを入れて洗うよりも、手をボトル内に入れることができれば、内部を力を入れて洗うことができるので汚れを残さずにしっかりと洗えます。

麦茶を入れるおすすめの水筒

シービージャパンのMlte

内部にテフロン加工を施したシービージャパンの「Mlte」。テフロン加工はフッ素加工の一種で、強力な撥水力が特徴。汚れや飲料の付着を防いでくれるので、清潔に保ちやすくなります。さらに、こちらは広口で洗いやすく、食洗機にも対応しています。菌の繁殖の元となる雑菌をしっかりと洗って落とすことができそうです。
また、そのほかにも樹脂製の飲み口で滑らかに飲みやすく、外面はセラミック加工で耐久性があるなど良い面が多々ある水筒です。

容量:240ml / 350ml

タイガーのスクリュー マグボトル「MCA-C025WS」

タイガーの水筒は独自のスーパークリーン加工でボトル内部を汚れから守ります。強力な撥水性がありますが、フッ素などのコーティングなどよりも環境へのやさしさもあり、評価の高いコーティングになっています。
また、こちら「MCA-C025WS」は250mlの水筒の中でも最も広口になります。手を入れて洗うことはできませんが、他の同サイズの水筒に比べても洗いやすくなっているので、麦茶を入れる小さめの水筒をお探しならこちらがよいのではないでしょうか。

【食洗機対応モデル】サーモスの真空断熱ケータイマグ「JOK」

サーモスの水筒は食洗機に対応している水筒も多いですが、こちらはワンタッチタイプで片手で飲みやすいタイプです。ワンタッチ式は分解できるタイプでもパーツが多くなりますし、分解できなくても洗いにくいといったデメリットもあるのですが、こちらはすべてのパーツを食洗機にかけれるので、ワンタッチ式をお探しで、食洗機がある家庭ならばとても良い水筒だと思います。

容量:350ml / 500ml

ティファールのステンレスマグボトル「クリーンマグ」Ag+抗菌仕様

飲み口の清潔さにこだわったこちらのティファールの水筒はAg+抗菌仕様になっています。銀イオン(Ag+)は微生物などの下等生物に対して殺菌、抗菌性の作用があり、繁殖を防ぐ効果があります。抗菌素材マイクロバン(R)を飲み口に使い、清潔に保つことで菌の繁殖を防いでくれます。

容量:350ml / 500ml

ピーコックのマグボトル「AKS」

こちらは蓋に取っ手がついた独特な形状がかわいいピーコックの「AKS-R50」。高耐食のステンレスが使われ、栓とパッキンは抗菌加工がほどこされているように、雑菌につよい作りになっており、麦茶にはかなり向いていますね。広口で飲みやすく、取っ手は持ち運びやすいなど、多くの良い点のある水筒です。

容量:300ml ~ 600ml

サーモスの真空断熱スポーツボトル「FHT-1001F」

サーモスの人気スポーツボトル「Hydration」。スポーツドリンクOK、加えて飲みやすい飲み口や持ちやすいハンドル、高い耐久性などのスポーツシーンに適した要素が多いのですが、旅行やキャンプなど幅広いシーンで使いやすそうな水筒です。広口なので、ボトル内に手を入れて洗うことができるので、きれいに洗うことができます。
保冷専用ですが、麦茶は冷やして飲みたい人が多いのではないかと思います。

容量:800ml / 1L / 1.5L

アイリスオーヤマの真空断熱ボトル「SJ-2000」

アイリスオーヤマの2Lの大容量スポーツボトル。こちらも口径80mmなので、手を入れてボトル内を洗えるタイプの水筒です。アイリスオーヤマといえば家電のイメージがあったり、幅広く手掛けていて水筒も専門ではないので、品質に心配があるかもしれませんが、こちらは人気もあり口コミでも保冷力が高いと評判です。こちらも保冷専用になります。

容量:1L / 1.5L / 2.0L

まとめ

以上になります。麦茶は含まれる成分により、雑菌が繁殖しやすい飲み物ではありますが、牛乳や果肉入りのジュースなどに比べれば成分の量により、比較的ましな部類ではあると思います。ただ用心に越したことはありませんので、雑菌がわかないように煮だして麦茶を作ったり、抗菌対策・しっかりと洗いやすい・保冷効果が高い水筒などを選ぶと良いと思います。
参考にしていただけたらと思います。

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